

読み:宮里前(みやざと)の御嶽(うたき)のハスノハギリ林。
名護市宮里の国道58号線から少し山側にあるハスノハギリ林です。
石文より
指定天然記念物
宮里前の御嶽のハスノハギリ林
昭和48年3月19日 指定
かつて、「ヒートゥドーイ(いるかだぞー!)」の声でにぎわった
名護の海岸には長い砂浜があり、ハスノハギリの林が続いていました。
この宮里前の御嶽もその海岸線沿いにありましたが、
埋立により海と隔てられてしまいました。
ハスノハギリにとって本来の生育環境ではありませんが、
林の広さと個体の大きさでは沖縄本島最大の林といえます。
ハスノハギリは、ハスノハギリ科の常緑高木で沖永良部島を北限とし、
琉球列島、熱帯アジア、東部アフリカ、マダガスカル、ポリネシアに分布します。
八重山群島の海岸でもよく発達したハスノハギリ林を見ることができます。
宮里前の御嶽はハスノハギリの優先する林で、高い木は
17m太い木は直径(胸高)が175cmあります。
その他に、ミフクラギ、クワノハエノキ、ガジュマル、
アカテツリュウキュウハリギリなどが点在し、
拝殿の後方に残っている林を見ると、クロツグ、ビロウが多く、
草本類ではフウトウカズラ、トツズルモドキ、ノシランなどがあります。
このハスノハギリ林は、宮里の御嶽としてはもちろん、
市街地化する街の中に潤いを与える緑地として大事な役割を果たしています。
市民ならびに県民の財産として大切に保存していきましょう。
※なお、文化財の現状を変更したり、
保存に影響を及ぼす行為は、条例で禁じられています。
平成8年(1996年)3月
名護市教育委員会
沖縄県教育委員会
所在地:沖縄県名護市宮里


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