
外壁や玄関ポーチ・エントランス等、外部のタイルは
なぜ、剥がれやすいのでしょうか?

タイル仕上げは、日本では、その美観性、耐久性、清掃のし易さ、
躯体の保護機能などの観点から、外装仕上げに多用されていますが、
欧米では、タイルはいずれ落ちるものと考えられ
外壁への適用は禁止されているそうです。
タイル張り外壁の故障が確認されるまでの経過年数は
平均13.6年と報告されています。
その原因は、日射と放冷による表面温度変化で起こる膨張と
収縮の繰り返し応力とその重さと考えられています。
そこで、剥離・剥落を防止するには、熱吸収の少ない
白っぽいタイルの使用や、接着力を高めるためのタイルの
裏形と接着モルタルの選定などが重要です。
しかし、それらの対策は故障発生までの時間を遅延させることは
出来ても恒久的な対策ではありません。
したがって、タイルはいずれ落ちるものと考え、
通常、築10~15年で一般的に実施されているタイルの部分張替えや
浮き注入による補修は第1回目の改修工事とし、
それ以降の改修では、基本的に、全面張替えを繰り返していくか
ピンやネットを組み合わせた剥落防止工法等を
適用することが望まれます。
また、剥落防止工法と組み合わせる新規仕上げ層についても、
極力、薄く軽いものを適用することが重要といえます。


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